医療費控除のように節税になる、OTC医薬品のセルフメディケーション税制とは?

2017年1月より、「セルフメディケーション税制」というものが始まるようです。皆さん、ご存知でした?
毎日経済ニュースをチェックしている私ですが、知ったのは2016年12月10日、本日です。
私のニュースを見る能力が足りないのでしょうかね、、、と思いきや、周囲にも聞いた所、誰も知りませんでした。
ということで、私が周知徹底のために本記事を書いてみることにします。
セルフメディケーション税制とは?
ざっくり言えば、自分で薬局で買った薬が年間12,000円を超えたら税金減らすよ、というものです。セルフメディケーションとはSelf medication、直訳すれば薬の自己服用ですね。
例えば、年間で薬局で薬を50,000円買っていたら、50,000円から12,000円を引いた38,000円分が、所得税や住民税からの控除対象になります。
所得税+住民税がざっくり40%だとすれば、38,000×40%=15,200円を払わなくて済むはずです。
なんでこんな制度ができたの?
厚労省のWebサイトから引用しますが、以下のような狙いがあるようです。
国民のセルフメディケーションの推進を目的としています。セルフメディケ ーションは WHO において「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当すること」と定義されています。セルフメディケーションを推進していくことは、国民の自発的な健康管理や疾病予防の取組を促進することはも ちろん、医療費の適正化にもつながります。
つまりが、「国民の皆さんよ、税金減らすから、頼むから健康の自己管理してくれ。国の財政も助かるし。」ということですね。
オプジーボの薬価改定しかり、高額な医療費は確かに国の財政を圧迫していますから、どんどんとこういう制度ができていきますね。
ただし、条件があります
ただし、セルフメディケーション税制を使って節税をするには、条件もあります。
- 確定申告をすること
- 「特定健康診査」(メタボ健診)、「予防接種」、「定期健康診断」、「健康診査」、「がん検診」のいずれかを、確定申告対象の1年間に受けていること
- すべての薬が対象ではないこと。スイッチOTC医薬品が対象になります。対象の薬リストはこちら
確定申告をしなければならないのは仕方ないとして、後の2つの条件が少し厄介です。
健康診断などを受けたことを証明しなければならない
まず、このセルフメディケーション税制とは、「健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人」が対象になっています。そのための証明として、「健康の保持増進及び疾病の予防への取組(一定の取組)の証明」をしなければなりません。ややこしいですね。
「健康に気をつけてるなら予防接種とか健康診断くらい受けてるよね?」ということですね。この証明方法はこちらが詳しいです。
会社員の方であれば良いでしょうが、私のような会社勤めなんて御免!という人には少しハードルになりますね。私は毎年インフルエンザの予防接種を受けていますので大丈夫そうですが。
薬はスイッチOTC医薬品のみが対象
薬局に売っているすべての薬が対象ではありません。スイッチOTC医薬品という、「昔は処方箋が必要だったりと普通は買えない薬だったけど、今は薬局で買えるよ」という薬が対象になります。
対象の薬には、下記のようなマークが入ります。(全部ではないようですが、、)
薬にマークが入れば、まだこの税制を知らない人にも一気に周知が進みますね。
特設サイトもできた
日本一般用医薬品連合会というところが、このセルフメディケーション税制の特設サイトを作っています。
非常にわかりやすいので、ぜひ御覧ください!
レシート・領収書はとっておこう
というわけで、来年からは薬局で薬を買ったら必ずレシートをとっておくのが吉ですね。それすなわちお金になりますから。